25歳で多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されましたが、当時は今すぐに妊娠は望んでいませんでした。
そのため一旦カウフマン療法にて、卵巣機能を休ませリバウンド現象による排卵誘発を期待することにしました。
また私の場合は「無月経」のため、放置すると子宮が小さくなったり内膜が薄くなったりと不妊に直結しかねません。
将来のことも考え、PCOSだと判明してからすぐに治療を開始しました。
妊娠を希望する時期までに治療で回復することを祈って……。
PCOSと診断された経緯が気になる方は、先に下記の記事をどうぞ!
✔️この記事を読んでわかること
- カウフマン療法とは? [簡易版]
- カウフマン療法では、なぜ排卵が起こらないのか。
- カウフマン療法の主なメリットとデメリット
- 3年間治療をした結果、どうだったのか。
カウフマン療法は排卵が起こらない治療法のため、今すぐの妊娠を希望していない人が受ける治療になります。
カウフマン療法中は基本的に排卵が起こらないため、妊娠希望者は別の治療法を行います。
カウフマン療法と排卵が起こらない理由
カウフマン療法とは数ヶ月から半年程、卵巣ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の薬を服用し、人工的な月経周期を作ります。
その後、投薬を中止した際に眠っていた卵巣が再び働き始め、正常な月経周期を取り戻すことを目的で行うホルモン治療です。
カウフマン療法中は、基本的には排卵が起こりません。
なぜ排卵が起こらないのかというと、排卵までの流れは下記のような仕組みだからです。
①脳の視床下部から分泌される、ゴナドトロピン放出ホルモンが脳下垂体を刺激
②脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH))が卵巣を刺激
③卵巣が卵子を排出する(=排卵)
治療中は下垂体機能が抑制されるため、排卵が起こりません。(=卵巣を休ませる)
カウフマン療法中止後は、視床下部-下垂体が活性化します。
その際に休ませていた卵巣が「薬を飲んでいた時と同じようにホルモンを出さないと!」と働いてくれること期待します。
リバウンド現象で自然排卵が起こることをお祈りです。
処方された薬と治療の内容
前項の「卵巣ホルモンの薬を服用し、人工的な月経周期」の部分の話になります。
私が病院で処方された薬はプレマリン錠とプラノバール配合錠という2種類でした。
プレマリン錠は、卵胞ホルモン(エストロゲン)
プラノバール配合錠は、卵胞ホルモン(エストロゲン)+黄体ホルモン(プロゲステロン)
デュファストン<黄体ホルモン>やソフィアC錠<卵胞ホルモン+黄体ホルモン>など、別の薬が処方される場合もあります。
実際に私の治療パターンが下記になります。
①月経開始の5日目から11日間、プレマリン錠<卵胞ホルモン>を服用
②11日間服用後、プラノバール配合錠<卵胞ホルモン+黄体ホルモン>を10日間服用
③服用後、約5日前後で月経が起こる
④「①~③」を1サイクルとし、3サイクル繰り返す
月経開始の5日目から10日間プレマリン錠を服用→プラノバール配合錠を11日間服用するパターンなど、医師の指示によって異なる場合があります。
①の卵胞ホルモン(エストロゲン)の作用によって、子宮内膜が分厚くなります。
②で<卵胞ホルモン+黄体ホルモン>を投与することで、③の月経(消退出血)が起こります。
3サイクル終了後は休薬し、月経周期が正常に戻ったかを確認します。
月経異常が改善していなかった場合、再び3サイクル同じ治療をします。
カウフマン療法の主なメリットとデメリット
カウフマン療法のメリットとデメリットを簡単にまとめました。
<カウフマン療法の主なメリット>
・無月経の場合、正常な月経周期に戻る可能性がある。
・無排卵の場合、自然排卵するようになる可能性がある。
・月経周期とほぼ同じ感覚で消退出血が起こるので、月経不順に悩まない。
・内服薬のため、頻繁に通院しなくて良い。
<カウフマン療法の主なデメリット>
・最低でも約半年の長期的な治療になる。(投薬3サイクル/3ヶ月+休薬/2ヶ月)
・必ずしも月経周期や排卵機能が回復する訳では無い。
・血栓症、血栓塞栓症のリスクがある。
・むくみや体重が増加することがある。
この他にもメリットやデメリットはあります。気になる方は、より詳しい専門的なHPをチェックしてみてください。
治療+回復したかの確認期間に約半年ほどかかる上に、必ずしも治る保証はありません。
回復しないとガッカリしますが、こればかりは根気よく続けるしかないです。
また乳癌・高血圧・糖尿病・てんかん…など病気の症状に応じて、薬の服用が禁止だったり、注意が必要な場合があります。
過去に病気の経験がある方は、必ず治療を開始する前にドクターへ伝えましょう。
カウフマン療法を3年間した結果はどうだったのか。
残念ながら1度も月経周期が戻ることはありませんでした…。
3サイクルや6サイクルで約3年ほど治療しました。
3年も治療してダメだったのは残念ですが、こればっかりは仕方がないです。
ただ、心配性なので「生理が来ない…」というストレスからも解放されたのは大きかったです。
また他にも良かったことがあったのですが、それはまた別の機会にお話ししようと思います。
消退出血(月経)も毎回ほぼ予定通りに来るので、旅行の計画が立てやすいのも良かった(笑)
ただ投薬による副作用はありましたので、良いことばかりだった訳でもありません…。
良い面・悪い面をいろいろ書きましたが、総合的には治療はきちんとして良かったと思っています!
今回の記事はここまでになります。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました!